どう変わるの?

新たな仕組み

国や事業者が危険性・有害性の分類(GHS分類)を行い、譲渡・提供者がラベル表示やSDS交付によって情報を伝達し、各事業者それぞれが伝達された情報に基づいてリスクアセスメントを実施し、従業員がばく露する濃度が国が定める基準を超えないようにすることが義務づけられます。

見直し後の化学物質規制の仕組み

「自律的な管理」に必要な危険性・有害性に関する情報の伝達強化に伴って、対象物質が大幅に拡大します。 国によるGHS分類が行われた物質の一覧はNITEの「政府によるGHS分類結果」で確認できます。

対策の優先順位は以下のとおりです。

  1. 1有害性の低い物質へ変更して対応する。
  2. 2密閉化・換気装置などを設置して対応する。
  3. 3作業手順の改善などを行う。
  4. 4有効な呼吸用保護具を使用する。

ラベル表示、SDS交付及びリスクアセスメントの実施が義務である物質の数は限られている一方、職場で使用されていて、危険有害性を示す物質については、ラベル表示、SDS交付及びリスクアセスメントの実施が努力義務になっているよ!

化学物質

義務と努力義務はどう違うの??

労働安全衛生法では、重大な事故や慢性疾患の原因となった物質等をリストアップして災害防止対策に義務を課してきたよ。対策の種類によっては罰則が付くものもあるんだ。 一方でリストアップされていない危険性・有害性を示す化学物質に対する災害防止対策は努力義務として推奨されているよ。

今後も国がGHS分類を行った結果として、健康有害性又は物理化学的危険性において危険有害性区分が付与される物質は、ラベル表示、SDS交付及びリスクアセスメント実施の義務がかかる物質に追加される予定だよ。

化学物質

「自律的な管理」を実行する体制と必要な教育について

リスクアセスメント対象物を製造、取扱い、譲渡提供する全ての事業場に化学物質管理者の選任が義務付けられ、その職務は次のとおりですが、これらすべてを化学物質管理者自身が実行する必要はありません。化学物質管理者はこれらがスムーズに実行されるように管理することが求められています。

  1. 1危険性・有害性の確認
  2. 2リスクアセスメントの実施
  3. 3ばく露防止対策
  4. 4必要な記録保存
  5. 5労働者の教育
  6. 6労働災害対応

また、保護具着用管理責任者は、化学物質管理者を選任した事業者のうち、ばく露防止対策として保護具を使う事業場には選任義務があります。
化学物質管理の教育は、職長や一般作業者にも拡大されます。
また、小規模事業場からの相談に応じる専門家を確保育成し、中小企業向けの相談・支援体制の整備も順次具体化されていきます。

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