第3章 個人用保護具を知ろうそうなんだ。まずは使う物質の変更や形状を粉末からペレットに置き換えるといった本質的安全対策、局所排気装置の設置や発散源の密閉化といった衛生工学的対策、作業手順の改善やマニュアルの整備などの管理的対策の3点を優先して検討することだね。特に、呼吸用保護具は正しく使うための訓練が必要なことに加え、個人の知識や経験に依存する部分が少なくないから、通常ではできるだけ最後の手段と考えられているよ。今回の法令改正では、「呼吸域のばく露濃度を濃度基準値以下とすること」あるいは「ばく露される程度を最小限度にすること」が求められていて、そのために呼吸用保護具を適切に選んで使うことができるとされているんだ。だからこそ、適切なものを選んで正しい使い方をすることが大事だね。リスクアセスメントのときに、保護具の着用は最後の手段って習ったよね!?そうは言っても、作業の性質などによっては、本質的安全対策、工学的対策、管理的対策だけではばく露が十分に低減されない場合もありそうだね。33
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