令和6年度 化学物質管理に関する初心者向け解説教材 第4巻
74/82

「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」を活用した保護手袋の選定の例劣化透過手袋の浸透、劣化、透過手袋の性能を示す言葉は次のように説明されています。(JIS T 8116 : 2005より抜粋)浸透: 手袋の開閉部、縫合部、多孔質材料及びその他の不完全な部分などを通過する化学物質の流れ。手袋の品質に係り品質許容水準(AQL)で品質許容水準(クラス)が定められている。AQL:0.65%(クラス1良)~4%(クラス4悪)、使用前に手袋に息を吹き込んで漏れを確認することが有効である。劣化: 化学物質との接触によって、化学防護手袋材料の1種類以上の物理的特性が悪化する現象。手袋の試験片を化学物質に浸し突き刺し試験により応力の変化率をみる。耐劣化性能(クラス)は変化率<20%(クラス4良)~<80%(クラス1悪)である。透過: 材料表面に接触した化学物質が、吸収され、内部に分子レベルで拡散を起こし、裏面から離脱する現象。時間の経過とともに内部に入る量が増大する。透過速度が0.1μg/cm2)/minに達するまでの時間で耐透過性能(クラス)が決まる。クラスは>480min(クラス6良)~>10min(クラス1悪)である。浸透74

元のページ  ../index.html#74

このブックを見る