第3章 化学物質の有害性に関するリスクアセスメントそうだね。試しに、ごく少量のシクロヘキサンをピペットマンで容器に移し替える作業を、グローブボックス内で行う場合を考えてみよう。グローブボックスの手袋からの漏れがないことを確認したら、密閉された装置の中での作業なので、ばく露しなければ、リスクは懸念されないね。グローブボックスのような密閉したドラフト装置ではなくても、呼吸域での化学物質の濃度が濃度基準値等と比較して十分に低いと判断される場合には、対策がとれていることになるね。例えば、検知管等で呼吸域の濃度が十分に低いことが確認できれば、特段の対策は不要になるよ。CREATE-SIMPLEは便利だけど、使わなくても良い場合もあるよ。ただ、ここで忘れちゃいけないのは、リスクアセスメントを行ったら、必ずその記録を残しておくこと。忘れないで!すでに対策がされている作業もあるよね。そんな場合はどんな方法が良いかな?グローブボックスのおかげで労働者はシクロヘキサンにばく露しないし、手袋も付いているね!CREATE-SIMPLEを使わなくてもリスクアセスメントできたね。41
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