令和6年度 化学物質管理に関する初心者向け解説教材 第4巻
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第1章 化学物質のリスクアセスメントもちろん、事業者がリスクを評価(アセスメント)して設定した予防措置を講じることは前提なんだけど、労働者がハザードの意味を理解してこそ、適切に予防措置を実行できるということだよ。有機溶剤を使った塗装作業を作業手順書どおりに局所排気装置の近くで実施していても、塗料の容器の蓋を換気の良くないところで開け閉めしていたら、有機溶剤中毒になってしまうかもしれないよね?そう、それは労働者が自律的に管理しているとも言えるね!あれ? でもリスクアセスメントは労働者ではなく、事業者の責任でやるんだよね?そうか! 有機溶剤を吸い込むと、頭痛やめまいのような症状が出ることを労働者が理解していれば、塗装だけでなく、蓋の開け閉めも換気の良いところで行って、有機溶剤を吸い込まないように注意することができるね。11

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