ハザードコミュニケーションは、化学物質が持つ危険性・有害性を伝えることを言うよ。日本語では、危険性・有害性(危険有害性)の情報伝達と言われているね。ハザードコミュニケーションは、危険性・有害性の性質そのものを伝えるから、「いつでも・どこでも・誰にでも」伝える内容は同じなんだ。例えば、化学物質の危険性・有害性の性質をGHSの危険有害性情報の文言で伝えるのもハザードコミュニケーションの1つだよ。だけど、リスクコミュニケーションは、危険性や有害性のある物質を使うことに対して自社で対策をとったうえで結果を伝えるから、相手によって内容や伝え方が変わることもあるよ。例えば、説明者が化学物質を使用する企業で、相手が行政の場合、地域住民の場合という状況をそれぞれ考えてみよう。行政に対しては事故発生時の協力体制の構築などの説明、地域住民に対しては安心して暮らせるような情報の発信が主になるかもしれないね。それは、労働者自身がハザード(危険性・有害性)を把握して、リスクを削減する役割を担っているからなんだ。ハザードコミュニケーションもあるの?リスクコミュニケーションと何が違うのかな?労働現場の化学物質管理では、なんでハザードコミュニケーションが大事なの?10
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