第5章GHSで知ることができる環境有害性95水域には多種多様な生物が生息していて、化学物質の放出や漏洩によって水中の生物や食物連鎖を通じて生態系に大きな影響を及ぼす可能性があるんだ。工業化学品だけでなく、農薬や医薬品などの分野でも初期段階の評価では水生生物に対する化学物質の影響評価が行われているよ。そんな背景もあって、水生生物を対象とした生態毒性の試験法が数多く開発されていて、多くの試験データが得られているんだ。また、GHSが開発される初期の検討段階では土壌環境有害性も検討されていたんだけど、最終的にGHSの初版の時点での分類区分の設定は時期尚早という判断になったんだ。高次消費者:鳥類陸域消費者:ミミズ、昆虫生産者:高等植物環境に対する有害性を評価するときに、なんで水生生物を対象にするのかな?一般的に初期段階の化学物質の環境影響評価で主に使用される試験生物二次消費者:魚類生産者:藻類底質水域一次消費者:ミジンコ底生生物:ユスリカ環境中の生物に対する影響評価に登場する代表的な生物
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