68GHSでは、急性毒性は経口、経皮、吸入のばく露経路別に分類することになっているよ。吸入経路はさらに、吸い込むものの形態として、ガス(気体)/蒸気/粉じんおよびミストに分けて基準が設定されているんだ。青酸カリ(シアン化カリウム)は、急性毒性(経皮)、急性毒性(経口)について、それぞれ区分1、区分2※1に分類されているよ。つまり、皮膚に触れたり、飲み込んでしまったりすると命にかかわる危険があるんだ。一酸化炭素、硫化水素には急性毒性(吸入:ガス)に区分がつけられていて、一酸化炭素は区分3※1、硫化水素は区分2※1だよ。短時間でも一定の濃度を吸い込むと生死にかかわるということだね。まず、急性毒性が起こるばく露経路を理解しよう。これはラベル表示の危険有害性情報で「飲み込むと……」、「皮膚に接触すると……」、「吸入すると……」を見ればわかるから、それに合った対策を取ることができるね。経口摂取の防止には、例えば、事業場内で溶剤を別の容器に移し替えた際に、間違えて飲んでしまわないようにラベルを見える位置に貼ること、経皮ばく露の防止としては、肌に触れないように手袋、保護衣などを着用すること、吸入ばく露の防止としては、吸い込まないようにマスクをすること、よく換気をすることなどの適切な対応を講ずることが重要ですのよ。急性毒性は経口、経皮、吸入に分かれているの?急性毒性による災害を防ぐためには、どうすれば良いかな?※1 平成18年度分類実施有害物質を吸い込まないことをモットーとしている。普段はすまし顔。
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