令和6年度 化学物質管理に関する初心者向け解説教材 第2巻
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58タバコの火や火花などの着火源を近づけないこと、高温や熱のある環境に置かないこと、付近に可燃物を存在させないことなどが大事だね。酸化性液体/固体を大量に保管している場所での火災は、大規模火災になりやすいから遠くから消火するなど消火方法にも注意が必要だよ。酸化性液体/固体の災害対策では、どんなことに気を付ければ良いかな?爆発事故の例酸化性液体/固体に該当しない物質物質から酸素が供給されて燃えるのを助けているイメージこのように爆発する物を保管する際には、保管場所に不燃性の材料を使用すること、低温を維持して保管すること、貯蔵量を制限すること、適切なまた、農業用の肥料などに使われる化学物質である硝酸アンモニウムは、政府によるGHS分類結果では酸化性固体区分1に分類されていますが、トン(2022年)と報告されています。(出典:経済産業省 化学物質の製造輸入数量https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/kasinhou/information/volume_index.html)(a)物質または混合物は、酸素、フッ素または塩素を含まない;または(b)物質または混合物は、酸素、フッ素または塩素を含み、これらの元素が炭素または水素にだけ化学結合している。2020年にレバノン(ベイルート)の港湾倉庫で保管されていた2,750トンもの大量の硝酸アンモニウムによる爆発事故が発生し、多くの死傷者が出ました。その原因は、安全対策が不十分なまま数年にわたって保管されていたことにあると言われています。消火手段を確保することなどが必要です。爆発性にかかわる原子団(N-O)を含んでおり、危険物輸送に関する勧告においては有機物等の可燃性物質や他の添加物の含有状態によって、酸化性物質や火薬類に区分されるものがあります。なお、日本の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく届出によると、硝酸アンモニウムの年間の製造輸入量は10,000~20,000GHS文書において手引きとして、酸化性液体/固体に該当しない物質の構造の特徴が次のとおり示されています。■有機物質または混合物は、以下の場合には酸化性液体/固体への分類手順を適用する必要はない:■無機物質または混合物は、酸素原子またはハロゲン原子を含まないならば、酸化性液体/固体への分類手順を適用する必要はない。

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