令和6年度 化学物質管理に関する初心者向け解説教材 第2巻
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22災害の経験から危険性や有害性がわかるの?試験の結果をもとに決めることもあるんだね?危険性については、決められた方法で行った試験結果を基準と比較して、重例えば、塩素系の有機溶剤を洗浄剤として使用していた印刷会社で働いていた従業員に、胆管がんが発生した事例があるよ。その後の調査で、インク洗浄剤に含まれていた「1,2-ジクロロプロパン」や「ジクロロメタン」が胆管がんを発生させた可能性の高いことが報告されているよ。大さを判断することが一般的だよ。有害性についても、動物試験や細胞を使った試験の結果と基準を比較してその重大さを判断するけど、分類項目によっては複数の試験結果を総合的に判断することが求められることもあるよ。化学品の危険性や有害性の種類は、例えば、「爆発」や「がん」などこれまでの災害の経験などからわかったものも多くあります。一方、危険性や有害性の重大さは、多くの項目で決められた手順に従って実施された試験結果に基づいて判断されます。GHSの分類は、災害の経験などの情報や決められた手順に従って実施された試験結果を利用して行われています。Q9GHSの分類は、どうやって決まるのですか?A9

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