令和6年度 化学物質管理に関する初心者向け解説教材 第2巻
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16そうだよ! 安衛法、毒劇法、化管法のもとで作成するSDSの記載項目は、GHSで決められている記載項目に包含されているから、国内で流通するSDSはJIS Z 7253に従って作成されることが一般的になっているね。ラベル表示の目的や考え方は法律によって少しずつ異なっているよ。だから法律の要求事項を満たすことがまず大切だね。安衛法ではもともと表示の内容として、危険性や有害性に関する情報を伝えることになっていたので、ラベル表示にもGHSが導入されたんだ。毒劇法のラベル表示には「医薬用外毒物」、「医薬用外劇物」の表示、含量や解毒剤の情報を入れることが法律での決まりごとで特に大事だよ。さらに、毒劇法のラベルもGHSに対応した表示内容を入れることができるよ。つまり、SDS三法で作成することになっているSDSは、GHSに従って作成しても良いってこと?安衛法では、ラベル表示も義務になっている物質があるよね⁉ラベル表示もGHSに従って作成しても良いのかな?GHSに関連するJISの概要消費者製品へのGHS導入ることで、国際的に統一された基準で化学品の危険性・有害性が分類されます。JIS Z 7253は、GHSに基づく化学品の危険性・有害性情報の伝達方法が規定されている規格です。ラベル、作業場内の表示、安全データシート(SDS)を通じて、化学品の危険性・有害性情報を包括的かつわかりやすく伝達する方法を定めています。GHSに基づいた書式や項目に従ってラJIS Z 7252は、GHSに基づく化学品の分類方法が規定されている日本産業規格です。物理化学的危険性、健康有害性、環境有害性の観点から化学品の危険性・有害性の種類や程度を分類する方法が規定されています。GHSに基づいて化学品の危険性・有害性を分類すベルやSDSを作成することで、国際的に統一された方法で化学品の危険性・有害性情報が伝達されます。日本では、消費者製品に関する法令で直接的にGHSが導入されたものはありませんが、自主的にGHSを導入して製品の危険性・有害性をラベルに記載している工業団体があります。

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