10国ごとではバラバラだったけど、分野ごとに決まっていた基準もあったよ。例えば、輸送の分野では1950年代から国連の危険物輸送に関する勧告で、危険性の分類の基準やその結果を表す標札・標識が決まっていたよ。日本でも船舶や航空の輸送には導入されていたんだけど、輸送でしか使われていなかったから知らない人も多かったよ。そうだね。どんな性質が現れたら危ないのかの判断基準を統一して、危険性・有害性の伝え方もみんなが使いやすい、知らせやすい、理解しやすい方法に統一したんだよ。国ごとに基準や伝え方がバラバラだったんだ……。それでみんなが統一的に使える基準と伝え方が必要だったんだね。化学品を提供するときにその危険性・有害性についての情報を相手に伝えることは重要で、GHSの仕組みができる前から国や地域ごとに独自の方法で行われていました。しかし、危険性・有害性を評価する方法や伝え方が違うことで、生物やヒトの健康に悪影響を与える成分が入っていることが別の国の人には伝わらなかったり、理解されなかったりして、地球環境やヒトの健康に問題が生じることもありました。また、貿易相手国ごとに書類を作成するのは手間がかかり、事業者にとっても負担が大きかったことなどから、国際的に統一された基準を作ることになりました。ができたのですか?Q2なぜGHSのような国際的に統一されたシステムA2
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